介助方法を学ぶ機会は多いと思いますが、対象者の持ち方について考えたことはありますか?
介助では、介助者の持ち方によって対象者の緊張が変わり、介助量も変わります。
この記事では、対象者の持ち方の基本である虫様筋握りについてわかりやすく解説します。
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目次
虫様筋握りとは
対象者の身体を包むように手のひら全体を使った持ち方のことです。
身体への接触面を大きくすることで対象者に安心感を与え緊張を和らげます。
手の形はMP関節屈曲位、IP関節伸展位で虫様筋が働きやすくなると言われてます。
虫様筋は手のセンサーとも言われ、虫様筋を使った把持により、対象者の呼吸や緊張といった身体の変化を感じることができます。


虫様筋握りのポイント
- 手のひら全体(特に小指側)をしっかり当てる
- 手首を過度に曲げて持たない
- 介助時に手首で動かさない
実際の持ち方
対象者の身体の大きい部分(体幹、大腿部など)
MP関節屈曲位、IP関節伸展位、手指外転位で手掌全体を使って把持する。(大きいボールを持つような形)

対象者の身体の細い部分(手、上肢、足部など)
MP関節屈曲位、IP関節伸展位で手掌のしわ(特に小指側)で挟むように把持する。

ペットボトルで見る手の当て方
手掌のしわでペットボトルを捉え、手掌~DIP関節(指の第1関節)までしっかり当てるが、DIP関節より先は当てない。

最後に
介護技術は、虫様筋握りにより手のひらの筋肉が発達するほど向上します。
すぐにマスターすることは難しいかもしれませんが、少しづつ技術が向上するところに介助の面白さややりがいを感じていただけたらと思います。
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